三菱電機がITツールを活用した働き方改革を急ピッチで進めています。2018年度に50億―60億円を投じ、全従業員にタブレット端末などITツールを配布するということです。年度内に各拠点や工場などの通信環境を整え、本格的にタブレットをメーンとする働き方を促します。19年度以降には人工知能(AI)やRPA(ソフトウエアロボットによる業務自動化)などソフトウエア面も拡充。最終的には従業員の業務工程の抜本的な見直しにつなげるということです。「出張の意義が変わった」。三菱電機宣伝部海外コミュニケーショングループの播田浩一さんはタブレットを利用した仕事を振り返ります。播田さんは欧米地域での企業ブランドの構築や宣伝業務を担当しています。顧客とのやりとりは時差が生じてしまうので、重要な案件や内容はどうしても出張時にまとめて話す機会が多かったのです。タブレットが配布されて以降、テレビ電話などでこまめに顧客と話す機会が増えたというのです。そのため出張時の顧客との会話は「前向きな対話が増え、アイデアを生み出す場に変わった」(播田さん)ということです。
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